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平成21年度 講義風景<1>
生き物を取り扱う技術の意義
講師: 福田健二(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)
自然界ではさまざまな生物が、それぞれの生育環境、すなわち光・水・大気・土・温度などの無機的自然に適応して、また、さまざまな生物同志がお互いに関係をもちながら(有機的自然)ひとつのまとまりを作っている。これを生態系という。
自然界におけるあらゆる生物は、動物か植物かの何れかに属するというリンネの考え方が一般的であったが、その後微生物が発見されて生物界を3界、4界、5界に分ける説、さらに新2界説などが提案されている。これらは、いずれの場合も動物はひとつのまとまりであり、植物界について新しい区分を試みたものである。
生態系におけるそれぞれの生物の役割は、生産者・消費者・分解者とに位置付けられる。生産者は、太陽エネルギーを利用して光合成を行い、地球上で無機物から有機物を生産することのできる唯一の生物で、これが独立栄養生物、すなわち植物なのである。
このような生態系では、生物間あるいは生物と無機的自然との間で物質が循環している。従来、人間は、この自然の物質循環の中で自給自足の生活をしてきたが、生存の基盤となる食糧を自らの管理下に置くために、この自然の系と離れて人工の系を作り始めた。これらの系におけるエネルギーと物質の循環の法則性は、自然の系においてはエコロジーと呼ばれ、人工の系においてはエコノミーと呼ばれる。このようにして、人工の系が質的、量的に発達した国が先進国と呼ばれている。
次いで、世界の森林・樹木、森林・樹木の現代的意義、森林・樹木と環境ストレス、樹木の生存戦略について解説。
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樹木の分類
講師:濱野 周泰(東京農業大学地域環境科学部教授)
「分類」は、(1)種類によって分けること。類別。(2)区分を徹底的に行い、事物またはその認識を整理し、体系づけること。彙類。と説明されている(広辞苑)。ここでは、(2)に位置づけられる分類(classification)を主に対象とする。
次いで、分類について、分類とは、植物の名と命名、植物の名前を知る、植物の形態的特性(生長)による類型について解説。
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