HOME > 高田松原の再生に向けて >「竹簀づくり講習会」の報告

 「竹簀づくり講習会」の報告

平成27年11月15日、地竹沢会館(陸前高田市)において、NPO法人高田松原を守る会会員、ボランティア、当センターの12名により竹箕(たけず)づくりの体験講習を行いました。

 

試験植栽地の葭簀

写真1 試験植栽地の葭簀

試験植栽で用いた葭簀(よしず)は本植栽に必要な数量を作り手不足から確保できず、相談の結果、地元で、しかもヨシではなく豊富に手に入る竹で作ることを考えました。

竹簀は防風等による苗木の初期生育を促すもので、雨水を効率良く地中へ浸透させることで苗木の乾燥防止にも役立ちます。

しかも、より多くの市民や全国の人たちに再生活動へ参加していただく有効な手段であり、竹資源の有効活用にもつながります。

ちなみに、菅野杢之助(すがの もくのすけ)は寛文7年(1667)、冬季の潮風を防ぐため防風葭簀の設置に工夫を凝らしてマツを植栽したという記述があります。

 

 

竹簀の編み方
あらかじめ地元にある真竹(3〜4年経過しているもの)を長さ60cmに切り、幅2cm程度に割って準備しておく。割竹は仕上がりを揃えるため、弓状に反っていたり、根元に近く厚すぎるものは除く。
1.会館に備えてある平机を左右に2つ重ね、さらに高さ調節のため枕木を置き、その間に2人同時に作業できるように、2寸角・長さ6尺(6×6×183cm)の角材を渡して編み台(桁(けた)という)を渡す(図1)。1人で作業する場合は、桁は半分の長さでよい。
試験植栽地の葭簀

図1 編み台の準備

 

2.編み桁の上に竹簀の左端を揃えるための定木を取り付け、さらにひもの編み位置(封(ふう)という)を示す切り込みをカッターナイフで2か所(角材の前縁、定木の右端から20cmと40cmの所)に付ける。
3.ひもは重りの役目をする編みつち(投げ玉ともいう)を付けて桁の前後に垂らす。ひもが絡まないように桁の下に仕切りを取り付ける。写真3では試験植栽で使った葭簀(よしず)を用いている。 ひもは、千切れて海に流れ込まないよう、魚網用の耐久性に優れているもの使用している(時期が来たら回収)。
4.編みつちはペットボトル(360ml)を代用している。割竹を編むので、ひもが緩まないようにこの位の重さが丁度良い。
5.ひもの長さは編み幅(40cm)のおおむね3倍、少し余裕を見て125cmとする。ペットボトルの首に綿糸の結び輪(長さ5cm程度)をつくり、これにひもをすぐにほどけるように結ぶ。
6.桁の編み位置2か所に編みつちに結んだひもを前後同じ長さになるよう下げる。長さが違うと編み上がりに近づいた時に、一方のひもが短くなってしまう。
7.十分に乾燥した幅2cm程度の割竹をあらかじめ20本用意する。最初の割竹1本を竹の表を上に、定木に左端を合わせ桁の真ん中に置く(ひもの前後の長さを同じにするため)。手前のひもを緩ませないように、桁の前に下がっているひもの左側へ落とし、前のひもを手前へ落とす。これで1本目の竹がひもに固定される。
8.この割竹を桁の前縁へ少しずらし、2本目を竹のを上に(反り防止のため割竹は表裏を交互に置く)、1本目の前に置いて、手前のひもを前のひもの左側へ、前のひもを手前へ落とす。常に前に竹を置きながら編み進め、竹を置く位置は桁の前縁に合わせる。
9.割竹を18本編んだら、桁に下げている編み幅を確認するひもと長さを比べる。40cmに足りなければ1〜2本加える。
10.編み上がったら、ひもからペットボトルをはずし、ひもを「男結び」(インターネットで動画や図解を検索)により、しっかりと2回結ぶ。一人でひもの結び目を押さえながらペットボトルをはずすのは難しいので、結ぶ時はもう一人がお手伝いすることをお勧めする。慣れれば15〜20分程度で1枚の竹簀ができあがる。
講習会の様子

竹簀づくり講習会の様子

編みこみ

割竹を桁の前縁に置いて編み込む

端を揃える

左側の定木に竹の端を合わせ仕上がりを揃える

完成した竹簀

完成した竹簀(端が揃っている側を天にして、

下側20cmを地中に埋め込む)

 


 

市民による高田松原再生活動は、「高田松原の歴史と松原の特性を継承する形での再生を図る」「地元の人たちを基本とし全国の人たちが参画し松原再生に持続的に関わるしくみをつくる」ことを基本的な考え方としています。まさに竹簀づくりは、再生の過程にできるだけ多くの人たちに関わっていただくことを意図している一つの試みです。今後、陸前高田市民はもとより、全国の人たちに竹簀づくりへの参加を呼びかけていきたいと考えています。

 

このページのトップへ