一般財団法人 日本緑化センター

平成27年4月19日（日）、陸前高田市小友町字浦の前に造成した試験植栽地において、高田松原を守る会など、市民による松原再生活動を支援する(一財)ベターリビング、（一財）日本緑化センターによる苗木の試験植栽が行われた。

 

この試験地は広田湾から約1km内陸に位置し、岩手県が現在進めている防潮林林帯造成（地盤L=1.3km）に使用する土と同じ土を盛土して作ったもの。

土の締め固め具合による根の伸長を確認する目的から、3つの区画を準備。

 

試験区A：重機による締め固めを行った箇所

試験区B：重機による締め固め後、表層60cmをバックホウで耕転しバックホウで1往復転圧を行った箇所

試験区C：土を盛った後に重機で締め固めない箇所

 

この3区画に抵抗性クロマツ苗（宮城県産 苗長15cm程度）と抵抗性アカマツ苗（岩手県産 苗長30cm程度）を1列ずつ交互に合計384本を植え付けた。

植え付けに際して、初期生育に対する風の影響を緩和するねらいから、衝立簀(ついたてず)（縦60cm×横40cm）を20cm地中に埋め海側に立てた。苗木には1本当たり固形肥料5個（まるやま1号）を表層に施用した。

今後、毎月枯損木、雑草の発生状況などを記録し、1年後に内陸側の4列分を切り崩し、根の生育状況を確認する。さらに、平成29・30年にも各4列の苗木について根の伸長状況を調査する。

 

快晴に恵まれた植付け作業当日は、午前9時からスタートした。

ベターリビング清水専務理事、高田松原を守る会鈴木会長のご挨拶に続き、当センターから衝立簀を設置する要領、守る会小山副会長より苗木植え付けのデモンストレーションを行い、その後、各区画に分かれ参加者による苗木植栽が実施された。

当日は、高田松原を守る会10名、ベターリビング（ブルー＆グリーンプロジェクト関連企業含む）12名、ボランティア（大館ボラバスプロジェクト：秋田県大館市 他）27名、当センター4名、総勢53名の参加を得て、14時過ぎに植栽を完了した。

 

 

試験区Bの植え付けを行う参加者の皆さん

 

植え付けの完了した苗木と衝立簀

試験地看板図