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 高田松原再生講座(第1回)報告

平成27年2月21日(土)、岩手県陸前高田市内のキャピタルホテル1000で、高田松原を守る会(一財)ベターリビング(一財)日本緑化センターの3組織共催による高田松原再生講座(第1回)を開催しました。


開会の挨拶では、(一財)ベターリビング清水専務理事より同財団が推進する「ブルー&グリーンプロジェクト」において、陸前高田市民による高田松原再生活動を支援する旨が表明され、津波被災地の自然環境や歴史的風土の再生に貢献していきたい旨、抱負が述べられました。


次に、3組織を代表して高田松原を守る会・鈴木会長が主催者挨拶を行いました。

高田松原を愛する市民と陸前高田市の連携により、美しい高田松原を後世に引き継ぐことを目的に平成18年に発足した「高田松原を守る会」は、大震災後は「失われた高田松原の再生」を新たな目的に掲げ、現在松原で集めた種子で育てた苗木を含め、約7,000本のマツ苗を育成し、近い将来松原に植えることを楽しみに活動を続けている。今年から二つの組織による支援を受けて「市民による高田松原再生」を進めていきたいと話されました。

 

会場全体風景

(一財)ベターリビング 清水専務理事

高田松原を守る会 鈴木会長



続いて、当センター・瀧企画広報部長より、高田松原再生活動について、説明を行いました。主な内容は下記の通りです。

 

  • 再生する高田松原の一部に、岩手県・陸前高田市より、一定規模の市民参加による植栽エリアを設けていただくこととなっている
  • 「市民による高田松原再生活動」は、高田松原を守る会を通してベターリビングの進めるブルー&グリーンプロジェクトに当センターが技術協力を行い進める
  • 活動の実施にあたっては、岩手県及び陸前高田市と密接に連携して進める

 

再生活動の内容

1)本植栽に備えた試験植栽

小友町に松原の植栽基盤に使う同じ土を1m盛土する試験地約600m2を3月に造成、4月に抵抗性アカマツ・クロマツ苗を約400本植栽、3年間根の生育を観察、試験結果は県に情報提供、市民による本植栽に役立てる・図1


2)抵抗性クロマツ苗の育成

マルチキャビティコンテナによる苗木づくり


3)平成29年度から始まる植栽と保育

市・県による植樹イベントに歩調を合わせ、市民、全国の陸前高田出身者、市でボランティア活動に従事した人たちなど大勢の参加者を募る。全国の人たちから受けた支援へ感謝の気持ちを表す一つの方法として、全国の人たちが地元の海岸にマツを植え、海岸林造成による津波被害の減衰とCO2吸収による地球温暖化防止に協力する植樹運動を呼びかける


4)再生活動を広める普及啓発

高田松原再生講座、「わたしの高田松原」作品−絵・作文・写真−募集と展示、苗木の初期生育を促す市民による竹簀づくり・写真1

 

以上を専門家の指導や海岸林に学術的知見を有する日本海岸林学会の支援、全国の海岸林で保全活動に従事するグループの協力を得て進める。

 

会場全体風景

会場の様子

日本緑化センター

(一財)日本緑化センター 瀧企画広報部長


 

会場全体風景

図1 試験植栽地修正案(画像クリックで拡大)

衝立簀による植栽

写真1 万里の松原に親しむ会による

仙台市・荒浜での衝立簀による植栽


 

 

その後、吉ア真司日本海岸林学会会長・東京都市大学教授から「日本の松原の意義と役割」、続いて、本多文人陸前高田市立博物館長より「高田松原のあゆみ」と題するご講演をいただきました。

 

講義1

日本海岸林学会会長 吉ア真司氏

講義2

陸前高田市立博物館長 本多文人氏


 

 

グループの意見交換

 

(一財)日本緑化センター 小禄専務理事

休憩をはさみ、各地の松原で活動するグループから寄せられた応援メッセージを紹介(後掲)。その後、参加者を7〜8人程のグループに分け、「高田松原再生に求められる市民の役割」というテーマについて、各々60字以内に書いていただき、グループ内で廻し読みした上で、一つを選び、それらを司会が読み上げました。

その中から三つを紹介します。

 

「まず、高田松原を再生したいと思う気持ちが一番だと考える。市民一人が一本植え、350年後を想像すると楽しい。高田の一歩へ」

「孫といっしょに松の植栽を手伝っていきたい。そして高田松原の歴史を創り伝えていきたい。生きる希望としたい」

「高田松原は、歴史的に市民が市民のために育て、守ってきた市民の宝です。市民が主体的に再生に参加することが求められます」

 

いずれも皆さんの気持ちの込められたメッセージです。


最後に、当センター小禄専務理事の閉会の挨拶を行い、陸前高田市内を中心に約90名の参加を得た4時間あまりの講座を終了しました。


この講座は、毎年1回行う予定です。

 

 

各地からの応援メッセージ

 

全国各地の松原で活動されている皆様より、高田松原の再生に向けてあたたかいメッセージをいただきましたのでご紹介します。

 

高田の美しい松原を取り戻す取り組みに、日本海側からも熱いエールを送ります。

万里の松原に親しむ会 会長 三沢英一 様【山形県】

 

白砂青松は日本のこころ 一日も早い松原の復元に福岡よりエールを送ります

NPO法人 はかた夢松原の会 理事長 礒谷慶子 様【福岡県】

 

震災復興のシンボルとして、高田松原再生の取り組みが、関係者の総合力で立派な成果があがりますよう期待申し上げます。

三里松原を愛し守る会 会長 平井政秀 様【福岡県】

 

白砂青松の高田松原の再生と、被災地の復興をお祈りいたします。

三里松原防風保安林保全対策協議会 会長 占部 力 様【福岡県】

 

高田松原の散歩道から海を見たときの美しい風景、虹の松原と同じ松の香りがあったこと、そして陸前高田市の皆様の高田松原への親しみを今でも懐かしく思い出します。高田松原と虹の松原の交流が始まり10年ほどになりますが、私達はこれからも皆様との交流を続けたいと心より願っています。この第1回の講座が美しい高田松原の再生と新しい松原の文化の創生のスタートとなることと思っています。

虹の松原七不思議の会 田中 明 様【佐賀県】

 

美しい"高田松原の再生"に沿岸の被災者全員が期待しています。
"高田松原を守る会"の皆様のご健闘を心よりお祈り申し上げます。

ゆりりん愛護会 代表 大橋信彦 様【宮城県】

 

「高田松原の再生」、みなさまのお力による長い年月をかけての壮大なプロジェクトが必ずご成功しますこと、同じ松原を愛する者として心よりお祈り申し上げます。

煙樹ヶ浜保安林保護育成会 会長 清水計夫 様【和歌山県】

 

リンク 第1回講座の開催案内とプログラム

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