4つの提案
 
アクションプラン
マツ林の助っ人「パインレスキュー」を育てる
地域のマツ林を清掃し健康なマツを育て、被害にあったマツに目を光らせ、ただちに適切に処置する人たちをマツ林の助っ人「パインレスキュー」と呼び、その活動を応援する。
年1回、都道府県におけるマツ保全シンポジウムの開催と参加者への「パインレスキュー証」の交付など。
   
日本列島クロマツ回廊をめざす
海岸線およそ34,000kmに高さ15m、幅20mのマツ林を作ると約5千万本となり、1本のマツは0.09炭素トンを固定するので、全体ではおよそ400万炭素トン以上、つまり日本の森林の目標吸収量の3割になる。マツ林は地球温暖化防止に役立つばかりか、津波の侵入を弱め、被害を食い止める。日本列島をぐるっと結ぶマツ回廊をめざしてみんなで抵抗性マツを植える活動を応援する。
各地のマツ植樹活動を点から線へ展開するため、抵抗性マツの供給支援およびマツ林保全に関わる技術開発など。
   
マツ林をレクリエーション、環境教育の場に活かす
マツ林には40〜50種のキノコが育ち、マツ林の散策は気持ちが良く、キノコ狩りは実益をかねた楽しいウォーキング。マツ林にドクベニタケなどが出てくると、マツはとても住みづらく、他の広葉樹が入りやすい状態。マツ林をレクリエーション、自然環境や生活・産業を考える環境教育のフィールドに使う活動を応援する。
小冊子(「アカゲラ(マツノマダラカミキリ天敵)誘致の巣箱作り」「マツ林の手入れ」「マツ林キノコ図鑑」「暮らしや環境を考えるマツのお話」etc.)の作成など。
   
マツパワーを利用する技術の開発と普及
枯れたマツ材はバイオマス発電の燃料に使える。和包丁の製造や工作機械の刃の修理には、今も松炭が立派な仕事をしている。最近では、活性炭を電気自動車のバッテリに利用する技術開発が進んでいる。マツ材の用途を広げるとマツ材の需要が増え価値も高まり、マツ林の手入れにも力が湧いてくる。このようなマツパワーを利用する技術の開発と普及を応援する。
マツ材の需要喚起に関わる調査研究の実施および異業種技術の交流促進など。