園芸セラピーシンポジウム
 
園芸セラピーシンポジウムご報告
 
 平成19年3月23日(金)13:00より、国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて「園芸療法の原点を振り返る」と題したシンポジウムを開催しました。
 当センターが園芸療法に関する最初の報告書を発表して15年が経過し、この間に緑化、造園、園芸、教育、福祉、医療の各分野において一定の取り組みがなされてきました。園芸療法の普及・実践をめざす全国ネット、都道府県レベルの組織も立ち上がり地道な活動を続けています。また、園芸療法士を認定・登録するしくみも作られました。
 今わが国は総人口が減少に転ずる中で、団塊の世代が退職期を迎え、超高齢社会への上り坂を歩みつつあります。このような時期に、園芸療法にそもそも何故関心を持ち、どのような役割を発揮したのか原点を振り返り、これからいかなる社会貢献をなしうるのかについて考える機会としました。
 会場には、全国の園芸療法実践施設や組織、教育機関、造園緑化等の担当者さらに一般など100名を超える方々にお集まり頂きました。
コーディネーターとパネリスト
コーディネーターとパネリスト
 
 広島国際大学大学院の吉長成恭教授による基調講演「園芸療法、これまで、いま、そしてこれから」に続き、同教授のコーディネーター、公文康氏(園芸療法研究会西日本会長・適寿レハビリテーション病院理事長)、澤田みどり氏(NPO法人日本園芸療法研修会代表)、グロッセ世津子氏(HTネットワーク代表)、豊田正博氏(兵庫県立大学自然・環境科学研究所研究員/兵庫県立淡路景観園芸学校講師)をパネリストとする、パネルディスカション「園芸療法の原点を振り返る」を行いました。
全国からの参加者の皆様

全国からの参加者の皆様


 さらに、ワークショップ「和の素材を使う意味を考える創作活動」として、和紙の紅花染めをグロッセ世津子氏とHTネットワークのメンバーにより、また、彩煙墨(さいえんぼく)によるデッサンを当センターの瀧企画広報室長により行いました。

紅花の和紙染め 彩煙墨(さいえんぼく)のデッサン

 人と人の関係づくりがこれからの園芸療法を考えるとても大切なキーワードであることを、参加者一同が確認する良い機会となりました。
 なお、このシンポジウムは、NPO法人日本園芸療法研修会園芸療法研究会西日本、HTネットワークおよび兵庫県立淡路景観園芸学校の後援を頂き実施したものです。

 最後になりましたが、 当日、HTネットワークのみなさんがご自宅の庭からお花を持ち寄り、会場を彩ってくださいました。会場はやさしい春の色と香りにつつまれ、参加された方々も、顔がほころんでいらっしゃいました。  HTネットワークのみなさん、ありがとうございました。
小さなアレンジは各テーブルに飾られました 小さなアレンジは各テーブルに飾られました
     
 
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